英語・英会話の情報ランド ★上級者編・耳よりな表現術の話(2)《執筆A.Y.》 簡単な語句で表現する(2) 日本人が難しい単語を使いすぎるという、ネイティブスピーカーの指摘は、特に動詞の使用についてよく当てはまります。 一般的な傾向として英語では、書き言葉ではともかく、日常的な話し言葉では難しい単語はあまり使いません。 特に動詞に関しては基礎的なものを多用します。be動詞はその代表的なものの一つです。 ネイティブスピーカーの用例を見てみると、典型的な訳語(〜である)からはおよそ見当もつかないほど、広く多様な場面でbe動詞が使われています。 ある意味内容を表現するのに日本人なら1語の一般動詞を想定するようなところで、ネイティブスピーカーはbe動詞と他の語句の組み合わせによって表現することが多いようです。 「家が燃えているよ」 「彼女はそんなことは何度も経験している」 「どこに行くの」 「彼は警察に追われている」 「彼らは抱き合った」 「そんな理屈はぜんぜんわからないよ」 「近くまで来たので、寄ってみたんだ」 「ラジオで放送したのだから、本当だろう」 「過ぎてしまえばみんな夢みたいだ」 「これは別れ話じゃないだろうね」 ここに挙げた例では、ふつうの動詞1個分の意味内容が、be動詞と前置詞句や副詞との組み合わせで表現されています。 このようにbe動詞が前置詞句や副詞と結ばれる場合、述語の意味の実質的な部分はbe動詞以外の語句が担うことになります。 こうした表現が日常的なものであるにもかかわらず、日本人には縁遠い表現と感じられるのは、一つには、be動詞の実態がbe動詞の訳語によって説明し切れないためでしょう。 また、英語ではbeという状態動詞で表現されるような状況が、日本語では動作動詞で表現されるためでしょう。 つまり、英語では状態の延長線上に捉えられる状況が、日本語では動作の延長線上の状況として捉えられるためです。 さらに、日本人には前置詞句に動詞的意味を読み取ろうとする意識が欠けていることもあるでしょう。 <特訓!入門〜通訳まで、成果公約。親身の熱誠指導に一切の妥協なし> NCCは当サイトのスポンサーです <ページ番号検索> |