英語・英会話の情報ランド ★お薦め教材・上級者編・学習英語辞書《執筆A.Y.》 「辞書を読む」という言い方は英語でも日本語でも普通しません。 しかし、辞書は単語に関する研究成果の集大成とみなすこともできます。 有益な情報をきわめて圧縮した形で記述した研究書なのです。 1冊の辞書が3000円かそこらで買えるというのは、情報量を考えると、信じられないほど安い買い物です。 これから辞書の活用法をいくつか紹介したいと思います。 1. 語源を知る 語彙力の増強に語源の知識が役に立つことは異論のないところで、語源を活用した単語集もいろいろ出ています。 しかし、最近の辞書は同根語を視覚的に整理して提示しているので、これを活用しない手はありません。 「ラーナーズプログレッシブ英和辞典・第2版/\2,856 小学館」でprogressを引いてみると右下にGRESS(進む)の同根語がまとめられています。 progress(前に+進む=前進)から出発して、aggressive(〜へ+進む=攻撃的な)、congress(共に+進む=会議)、regress(後ろに+進む=後退する)といった共通の語根をもつ単語をまとめて覚えることができます。 2. 多義語の逆読み 基本語を項目の終わりの方からさかのぼって意味と例文を読んでいくのです。 fineといえば、「りっぱな」だけで「知っている単語」扱いをしてしまいがちですが、頻度の低い意味から見ていくことによって、単語の意味の広がりが理解されてきます。 「スーパーアンカー英和辞典/\3,045 学習研究社」ではfineの意味は8つ与えられていますが、逆読みすると以下のようになります。 (8) fine gold(純金) (7) a fine ear for music(音楽に対する鋭い耳) a fine sense of humor(ユーモアを解する繊細な心) make a fine distinction(細かい区別立てをする) (6) fine sand(細かい砂) fine lace(目の細かいレース) a fine pen(先の細いペン) このように「fine=りっぱな」という一対一対応的な表面的理解をグンと深めることができます。 3. コロケーションの知識を増やす 最近の学習辞典は重要なコロケーションを表などでわかりやすく示しているものが多いので、非常に重宝します。はじめに、動詞と名詞の結びつきから。 「スーパーアンカー英和辞典/学習研究社」でinsuranceを引くと 保険に入る get[buy] insurance 保険に入っている have insurance 〜に保険をかける take out insurance on 保険を解約する cancel one's insurance 保険を更新する renew one's insurance 保険をセールスする sell insurance 〜と保険の契約をする contract insurance with 次に、形容詞と名詞の結びつき。 「ラーナーズプログレッシブ和英辞典/\2,856 小学館」でexperienceをみてみると 痛い経験 a painful experience 得がたい経験 a valuable experience 恐ろしい経験 a terrible experience 楽しい経験 a pleasant experience つらい経験 a bitter experience 珍しい経験 an unusual experience 忘れがたい経験 an unforgettable experience 4. 日本語の複合語を英語で表現する 「思う」に相当する単語は知っていても、日本語には「思い込む」「思い知らせる」「思い余る」「思い過ごす」など、複合語が豊富にあって、それを英語でいざ言おうとしてもなかなか適切な表現が思い浮かばないものです。 Think+αでは表わせそうにないことはすぐにわかりますが。 和英辞典を開いてみると うちの娘はいったんこうと思い込んだらまわりの者がいくら言っても聞かない。 彼にこのことを思い知らせてやらなければいけない。 娘の様子がおかしいので、思い余って担任の先生に相談した。 それは君の思い過ごしだよ。 というわけで、「なるほど、これでいいのか」と、やさしい単語の活用法に目を開くことになります。 <特訓!入門〜通訳まで、成果公約。親身の熱誠指導に一切の妥協なし> NCCは当サイトのスポンサーです <ページ番号検索> |